The arts of gravity

アート全般に関する評論もとい紹介

2017-01-01から1年間の記事一覧

ウィリアム・ホルブルック・ビアードについて

ビアードは動物の絵画で有名な画家である。 主にクマ、サルなどがお気に入りで、多くは人間味に富んでおり、絵からは声が聞こえてくるようである。より確信を持っていえばビアードの描く動物たちは鳴き声ではなく、声を発するのである。 しゃべる動物のどこ…

モルデカイ・アードンについて

モルデカイはクレーの影響をよく受けていると言われている。 何が描かれているのか明確には分からない抽象性、不正確な図形の採用は確かにその証拠のように思えるし、彼らがドイツ・バウハウスにて一時生徒と教師という立場にあったことはそれを決定づけてい…

アブラハム・ファン・ベイエレンについて

Photo by年老いたヤンキーと出会った アブラハムはバロック期の画家と呼ばれている。 バロックは誇張された動き、凝った装飾の多用、強烈な光の対比のような劇的な効果、緊張、時として仰々しいまでの豊饒さや壮大さなどによって特徴づけられるが、もともと…

ヘンリー・トーマス・アルケンについて

あまり関わりのない人に趣味を聞いた時、当然のように「乗馬」という答えが返ってきたとする。 長年の習い事、または健康志向や物珍しさから比較的最近始めたのか。そんなことを思いつつ、なんというべきかと思索する。多少心得のある範疇から抜けているもの…

ピーテル・アールツェンについて

特別目新しい話でもないが、私たちが知る中世がその時代を離れた作家、学者の手によって想像され、作られたイメージであること。そのことは良くも悪くも一般的である。 例えば中世ファンタジーと呼ばれるジャンルで良く見られるのは大きな城に石造りの都市、…

ジェイコブ・ローレンスについて

人生についての、価値観、哲学を起伏させること。 これこそが芸術家にとって最も重要である。 My belief is that it is most important for an artist to develop an approach and philosophy about life そう唱えたジェイコブ・ローレンスは主に黒人を主題…

ラルフ・アルバート・ブレイクロックについて

一週間ほど前の夜、田舎の直線道の百メートルほど先、道の端に一つの光が見えた。 一見してそれはライトだとわかったが、自転車であるかは定かではない。その割には光が大きすぎる。 判別がつかぬまま近づいていくと初老の男性がカゴ付きの自転車を悠々とこ…

ギル・エルブグレンについて

彼の自画像 イングリッシュペイシェント、1997年のアカデミー賞に輝いた作品には こんなシーンがある。ぶっきら棒な主人公、アルマシーが書いた論文を 友人の奥方であるキャサリンが非常に形容詞の少ない論文と評した時のことだ。 「どう形容しようと物は物…

ジョセフ・コーネルについて

箱を俯瞰するジョセフ・コーネル 空間は広がりと流れの他に区切りを持つ。 例えば、私の部屋は壁と扉という簡単な線が区切り。川端の「雪国」はトンネルが区切りだ。雪国という空間は、トンネルというある種の空間によって区切られる。バカンスにいくならば…

parabolic life

Parabolic life